これまでの裏方日記−箱根駅伝を支える学生たちが書いています−

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2014年12月19日
 第14回「気持ちを形に。」家近なつめ

 こんにちは!法政大学法学部国際政治学科1年の家近なつめと申します。
 突然ですが、みなさんは陸上競技のどのようなところに魅了されていますか?私は、陸上競技の醍醐味は一瞬の緊張感だと思っています。限られた状況、時間の中で自分の練習成果を100%近く発揮できるのか。ここに私は魅力を感じています。よく陸上競技は、「個人競技に見えるけど団体競技だ!」と言われますが、最終的に足を前へ踏み出すのは選手自身だと思います。選手を引退した私は、大学でも競技を続け、さらなる高みを目指している選手を応援し、その気持ちを形にしたいと思い学連幹事になりました。そしてこの1年を通して、選手やファンの方から「ありがとう」「おつかれさま!」「がんばれ!」と声をかけていただくことがあり、その一言で「学連幹事になって良かったな」と思い、またあらためてがんばろうと身が引き締まります。
 さて、12月10日(水)に恵比寿ガーデンプレイスで、チームエントリーが行われました。私は、各大学から預かったたすきの本数を確認するために、実際にたすきを手に取る機会がありました。たすきを手に取った時の感動は、今でも忘れません。どのたすきもきれいに刺繍がほどこされていて、一本一本のたすきに重みがありました。その時私はふとあるシーンを思い出しました。第78回大会、その当時、学生ランナーのエースとして注目を浴びていたある選手がいました。彼は、花の2区を任され、6位でたすきをもらい集団を引っ張って走ります。しかし、突然肉離れを起こしてしまい、集団から外れ最下位へ。見かねた監督は彼と並走し、走ることを必死に止めます。しかし彼は監督の手を振り切り、歯を食いしばりながら前へ前へと足を運びます。最後は、監督がかかえこむようにして彼を止め、チームは途中棄権となりました。当時、幼かった私はテレビにくぎ付けになって観戦しました。そのため今でもこのシーンだけは鮮明に覚えています。「彼は、なぜあそこまでして走ろうとするのか」とその時以来ずっと疑問でした。実際に私も競技経験を重ね、陸上競技を観戦するにつれ、そして初めてのエントリーで初めてたすきを手に取って重みを感じて、幼いころからの疑問に対して私なりの答えを見つけることができました。このたすきには、練習を共にした仲間、指導してくださった監督・コーチ、マネージャー、そして応援してくださる家族や友人、すべての人の気持ちがこの一本のたすきに込められていて、そのたすきを肩からかけると、どんな状況でも仲間のもとへ繋ぎに行きたいという気持ちが湧き、それを結果という形に残したいのではないでしょうか。
 本番まであと2週間を切りました。91回大会では選手、選手を支える周りの人はどのような気持ちを一本のたすきに込めているのでしょうか?それぞれの気持ちがこもったたすきを胸に、大歓声の中駆け抜ける選手にご注目ください!!!