駅伝ひろば箱根駅伝を支える学生たちが書いてます

No.10

式典にはらはら−自己紹介第8弾 

手塚 美奈

 大会直前の第8弾は、手塚美奈が担当します。

 早稲田大学大学院生の修士2年です。スポーツ科学研究科でスポーツビジネスを専攻しています。大学を卒業後就職しましたが、箱根駅伝への想いを抑えきれず、陸上やスポーツの仕事に携わりたくて大学院に入学しました。

【関東学生陸上競技連盟の役職、箱根駅伝の担当業務】
 常任幹事をしています。箱根駅伝では、往路表彰式と閉会式の準備を行なう表彰をサポートしています。表彰は、運ぶ間にトロフィーが破損しないか万全を尽くし、入賞した全ての大学や選手の手元に賞状やトロフィーが無事に渡るまで気を抜けません。閉会式が終わるまで、それ以降も大学名や選手の名を刻んだトロフィーが完成してそれぞれの手元に渡るまで、心配は絶えません。

 箱根駅伝当日は、平塚中継所を担当します。昨年はスタート、フィニッシュを担当していたので、初めて目の前で行なわれる襷リレーに今から緊張しています。

【心に残った学連の業務】
 第83回箱根駅伝で表彰を担当したことです。大会後、新聞やテレビでトロフィーやメダルを持った選手の嬉しそうな表情を目にすると私も嬉しくなりますし、「あ、あれは・・・!!」と少し自慢気な気分になります。

【学連の印象】
 一言で言うと「すごいところ」。箱根駅伝以外にも年間を通じて多くの大会があります。そういった大会の準備運営に、短い時間の中で何をどうしたら効率よく進められるかを皆が常に考えて行動しているので、すごいな、と思うと同時に尊敬します。

【箱根駅伝ここが好き】
 自分の人生を変えてしまったほどの大会ですが、実はまだ自分でもうまく言葉にできません。複雑なルールではなく、自分の身体と襷だけで走るシンプルなところ、純粋な姿に美しさや孤高を感じるのではないでしょうか。ちょうどお正月に見る選手のひたむきな姿が新年の決意を新たにさせてくれるところも、魅力のひとつかもしれません。

【座右の銘】 
 「青春の夢に忠実であれ」(シラー)
 高校の恩師が卒業の際贈ってくれた詩人の言葉で、学連をやりたいと思っていた私を常に支えてくれた言葉です。その時にしかできないことを思いきりやればまた新たな夢が見つかり、自然と人生の次のステップにすすめるんだなと思います。

 「神のなさることは、その時に適って美しい」
 聖書の言葉のようで、最初聞いた時からいい言葉と思っていたのですが、今は「あの時は嫌だったことも、あの時があったからこそ、今この時につながっているんだ」と気付かされることが多く、深い共感を覚える言葉です。

【第84回大会への意気込み】
 母校や、箱根駅伝に夢中になるきっかけを与えてくれた大学に思い入れはありますが、何よりも思うのは「選手が皆無事に走れますように」。そして「大会が滞りなく行なわれますように」です。そのために熱い気持ちで仕事は丁寧に、84回を支えて下さる全ての皆様に感謝の気持ちを忘れずに臨みたいと思います。

【箱根駅伝ファンの皆様へ】
 沿道で観戦される際は、危険ですので車道には降りず、フェンスには登らず、並走せずにお願いします。選手同様に、ご観戦の皆様にも事故がなく、すべての方にとって第84回箱根駅伝も大切な、素晴らしい大会になるように祈っています。そして今大会は選手の名前を呼んで応援して頂けると嬉しいです。皆様の心のこもった応援で選手はさらに力が出て、ますます素晴らしい大会になると思います。

大阪世界陸上で-(9月15日、前列左から2番目が手塚常任幹事)

前回の閉会式会場で胴上げされる手塚常任幹事