箱根駅伝

駅伝ひろば箱根駅伝を支える学生たちが書いてます

No.404

第27回「思い」

長束 文

駅伝ひろばをご覧の皆さま、こんにちは。一般社団法人関東学生陸上競技連盟で常任幹事を務めておりますお茶の水女子大学の長束文です。

大学の学びの集大成となる卒業論文の提出が2日後に迫り、いよいよ大学生としての時間もラストスパートに差し掛かっているのだと、どこか信じられない気持ちで過ごしています。これまで「変わらない思い」「強まった思い」「気づかされた思い」と3回にわたり駅伝ひろばで原稿を書いてきました。最後の駅伝ひろばでは何を書こうかと悩みましたが、自分のありのままの「思い」を綴りたいと思います。

4年間を振り返れば、先輩に必死についていった1年生、大会運営の難しさを痛感した2年生、もっと業務ができるようになりたいという思いと自分の不甲斐なさに悩んだ3年生、そして迎えた最終学年、と節目ごとに多くの経験を積んできました。特にこの1年間は、これまで上手くいかなかったことを見直しながら大会の背景や仕組みに目をむけ、「なぜこの形なのか」を理解し、納得して取り組むことを大切にしてきました。大会の準備をしながら、陸協の先生の方、学生審判員・補助員、後援、協賛社の方々と本当にたくさんの方に支えられながら大会が成り立っていることを、今一度実感できました。選手を始め、ご協力いただいている方々の思いを裏切らない大会運営をすることに責任と誇りを感じました。そしてなにより、そこに幸せを感じることができた最終学年だったと思っています。

4年前、箱根駅伝に憧れて学連幹事になり、業務を通して、嬉しかったこと、楽しかったこと、大変だったこと、悔しかったこと、本当に多くの思いを経験しました。学連幹事としての活動は、人として大きく成長させてくれた日々であり、どの経験も、私の大学生活にとって欠けてほしくない、大切なピースです。そして学連幹事として4年間活動を続けてこられたのは、たくさんの方々の支えがあったからです。

まず箱根駅伝の魅力を最初に教えてくれて、学連幹事になってからも毎試合見に来てくれた父。業務で悩んでいる時に一番俯瞰してアドバイスをくれる母。何か困ったことがあったらさりげなく相談に乗ってくれる姉。家族には数えきれないほど支えてもらいました。

そして何より一番思いを伝えたいのは同期です。この4年間は楽しいことや嬉しいことばかりではなく、時には、どうしたら良いかわからず悩むこともたくさんありました。そんな時に言葉にしなくても必ず誰かがそっと手伝ってくれたり、何気ない話で笑わせてくれたりするのが同期でした。性格も物事の考え方もバラバラな同期ですが、一人ひとりが尊敬できる存在であり、私にとって人生の宝物の友です。この同期とともに大会を運営し、箱根駅伝に向き合えた日々は、かけがえのない青春そのものでした。本当にありがとう。残り少ない、学連幹事としての時間を4年間ともに頑張ってきた同期と頼もしい後輩とともに11日を大切に過ごしたいと思います。

最後になりますが、箱根駅伝当日は、スタート・フィニッシュを担当する予定です。出場する選手や大会を支えてくださる皆様、応援・観戦してくださる皆様への感謝の気持ちを忘れずに、残りの時間も気を引き締めて準備してまいります。

次回の駅伝ひろばは秋山姫歌です。秋山は、話の引き出しが驚くほど豊富で、私は彼女の話を聞くのが大好きです。帰る方向が一緒で同じ電車に乗りますが、彼女と一緒に帰る日は帰り道が本当に一瞬です。そんな秋山は大会の場では、報道担当として、報道関係者と選手の間に入り、芯のある姿勢で業務をこなす姿を見せてくれる同期です。次回もぜひご期待ください!

最後までお読みいただきありがとうございました。選手、大会関係者さまざまな方の思いが詰まっている箱根駅伝、皆さまの思いとともに、温かい応援をどうぞよろしくお願いいたします。