駅伝ひろばをご覧の皆さま、こんにちは。一般社団法人関東学生陸上競技連盟で常任幹事を務めております、法政大学3年の宮田佳穂です。事務所近くの明治神宮外苑いちょう 並木の紅葉も見頃となってきました。高校生の頃から毎年訪れているその道は、大学生になってから訪れると箱根駅伝が近づいてきていることを感じるようになりました。また、5月にはその周辺で、第103回関東学生陸上競技対校選手権大会のハーフマラソンを実施し、当日の担当をした私にとっては、また一つ思い出が増えました。
そんないちょう並木のように、学連幹事になってから物の見方が変わったと感じることが増えました。まずはもちろん箱根駅伝です。一観客として観ていた頃は、選手の走りやたすき渡しの瞬間などにしか目を向けていませんでしたが、学連幹事になってから、その裏に数えきれないほどたくさんの方々の協力があることを知りました。今では、多くの方に支えられ、作り上げられているからこそ、毎年観る人々の胸を打つ大会になるのだと思うようになりました。私もその一助になれるよう日々準備をしています。
また、普段の大会で私は、混成競技係を務めております。混成競技は男子は10種目、女子は7種目を2日間で行い、私はその選手たちのツアーコンダクターのような役割をしています。担当をする前は、基本的に陸上競技は個人競技であるため、選手それぞれで良い記録を出すことを目標にしている競技なのかと思っていました。しかし、1年生の9月に初めて担当した第33回関東学生新人陸上競技選手権大会で、選手同士でアドバイスをし合い、全員で良い記録を出そうとしている些細な瞬間や控室での様子を間近で見て、個々の挑戦の中に出場選手全員で戦っているような雰囲気を感じました。今は、混成競技はそれぞれが限界に挑戦する姿と駅伝のようなチーム競技の二面性があると思っています。2日間一番近くで選手たちを見ている混成競技係だからこそ気づくことができました。それからそんな混成競技にすっかり魅せられ、私なりに選手たちがより競技に専念できるように、選手からの要望に最大限応えられるような方法を模索したり、積極的にコミュニケーションを取ることを意識しています。混成競技はすべての大会にあるわけではないので私が関われる大会も数えるほどとなりましたが、3月からのラストシーズンも精いっぱい務めたいと思います。
私たち学連幹事は、選手のサポートや大会そのものを運営していますが、それとともに大会は観客の皆さま含め、挙げたらきりがないほど多くの方々の協力があって、安全に開催されています。ご協力いただく皆さまへの感謝を常に忘れず、準備を進めていきたいと思います。それと同時に学連幹事になったからこそ抱いた感情、視点も大切にしたいです。
当日は海が目の前の平塚中継所を担当する予定です。海風に負けず、万全の状態で選手を迎えたいと思います。今大会も大会に関わるすべての方々にとって、思い出に残る大会となったら嬉しいです。お正月は箱根路を駆け抜ける選手たちに、温かい声援をよろしくお願いいたします。