駅伝ひろば箱根駅伝を支える学生たちが書いてます

No.179

第20回「1番好きなこと」

山田 幸輝

 駅伝ひろばをご覧の皆様こんにちは!神奈川大学1年の山田幸輝と申します。大学では経済学部に在学し、日本で活躍する企業の成功要因を中心に勉強しております。
 私は中学・高校の6年間陸上競技部の長距離ブロックに所属していました。仲間と練習で競い合い、記録を伸ばすことに喜びを感じながら6年間毎日部活に没頭しておりましたが、競技者として最後の試合となった高校3年の県高校駅伝で、過度の緊張と例年にない暑さから、脱水症状に陥ってしまい、大きく順位を落とす走りをしてしまいました。たくさんの期待を裏切ってしまったことにショックを受けた私は陸上競技が嫌になり、大学では何か新しいことを始めようと考えていました。しかし、進学先が決まり、大学で何を始めるか、自分の1番好きなことは何かと考えたときに、真っ先に思い浮かんだのが陸上競技でした。幸いなことに私の周りに大学陸上に関わっている方が沢山いらっしゃり相談を重ねた上、学連幹事として陸上競技に関わっていくことを決めました。最初は家から事務所までの長い移動や慣れない作業に戸惑いばかりでしたが、自分の1番好きな陸上競技に関われていることに大きな喜びを感じています。競技者としての最後の試合で自分のベストパフォーマンスが出せなかったことは今でも心残りですが、学連幹事として運営する大会の際に「この準備で選手達は自分の力を出し切れるか」と考えられる、今の私の基盤になっています。

 チームエントリーを終え、目前に迫った第94回箱根駅伝。今回私は関東学生連合チームのマネージャーを務めさせていただきます。関東学生連合チームとは予選会で惜しくも敗退してしまったチームの中から選ばれる16人の選手達が、母校に箱根駅伝の経験を持ち帰るために結成される選抜チームです。関東学生連合チームの選考方法は第94回大会より変更になり、16人の選手全員が箱根駅伝初出場の選手になります。走る10人の選手は箱根駅伝を走れる喜びと共に、補欠に回る6人の思い、自校のたすきを繋げない悔しさ、大学への仲間の感謝など様々なものを背負って走ります。選手は全員初めての箱根駅伝と先述させて頂きましたが、私自身も初めての箱根駅伝となります。ですが、選手に何か質問をされたとき「初めてだからわかりません」ということは許されません。選手が安心してスタートラインに立てるよう準備に励んでいます。先日行われた10000m記録挑戦会では16名中10名の選手が自己ベストを更新し、その後のミーティングでは選手同士で談笑する場面も見られました。その中で「本大会では一波乱起こしたい」との声も出て、非常に良い雰囲気でチームは箱根駅伝へと向かっています。選手・スタッフ20名が箱根駅伝で波乱を起こし、1月3日に笑顔で大手町に帰ってきます。ご声援の程よろしくお願いいたします!写真は今大会で実際に使用するたすきです。