駅伝ひろば箱根駅伝を支える学生たちが書いてます

No.281

第16回「する・みる・ささえる」

公文 こころ

 やっと終わるという気持ちが強いです。駅伝ひろばをご覧の皆様、こんにちは。常任幹事を務めております、横浜市立大学4年の公文こころと申します。

 早いもので最後の学連日記となりました。特に202111月からのこの1年間はあっという間でした。

 私はこの1年間を関東学連の上部組織である日本学生陸上競技連合において、幹事長として活動してきました。本年7月に日本学連が最重要競技会と位置付けているFISUワールドユニバーシティゲームズ(2021/成都)が1年の延期を経て中国にて開催される予定でした。準備は202111月より始まり、日本代表選手選考要項や標準記録を、10回以上会議を重ねて決定し、派遣のために必要な代表候補選手のパスポートや顔写真等の収集といった様々な業務を行ってきました。派遣業務と並行して、選考競技会である個人選手権大会や学生ハーフマラソン、能美競歩の大会準備を行いました。結果として、新型コロナウイルス感染症感染拡大によりFISUワールドユニバーシティゲームズは再延期となりました。選考競技会が全て終了し、日の丸を背負う選手も確定していたタイミングでの中止発表であったため、とてもやるせなさを感じました。延期発表を目にし、事務所で涙を流したあの日のことを、私は一生忘れないと思います。

 しかし、本年度の主催競技会は大変恵まれていました。全ての大会において3年ぶりに有観客開催にて実施、天候にも恵まれ好記録が続出しました。特に駅伝シーズンにおいては全日本大学女子駅伝で名城大学が史上初の6連覇を達成、全日本大学駅伝では駒澤大学が大会記録を4分以上更新しての優勝という歴史に残る1年となりました。スタンドに観客が入っている平塚競技場とたけびしスタジアム京都。応援団の応援、沿道での観客の方の拍手が聞こえる出雲駅伝、全日本大学女子駅伝、全日本大学駅伝。声出し禁止等の制約はありましたが、やはり大会を「みる」方々がいらっしゃることでやっと当たり前の大会が戻ってきたように思います。主催競技会を無事に終えることができたのも、偶然ではなく支えてくださる皆様のおかげだと思います。日本学連の主催競技会としてはあとひとつ。1230日には静岡県の富士市・富士宮市にて富士山女子駅伝が開催されます。その時点で幹事長としては引退となるため、誠心誠意開催に向けて準備に取り組んでいく所存です。

 やっと終わるという気持ちが強いと冒頭で申しましたが、やはり終わりを迎えるのが寂しい気持ちもあります。関東学連、日本学連の大会両方に参加していましたので毎月何かしらの大会がありました。他の地区学連の大会や日本陸連主催大会にも派遣していただきました。通勤定期を買ってほぼ毎日、代々木の事務所に通いました。先輩や後輩とは、家族や大学の友人よりも長い時間を過ごしたと思います。学連活動を通して、多くの方にお会いし、知識を授けていただき、大変充実した4年間となりました。選手を支える立場の学連幹事ですが、気が付けば多くの方々に支えられていました。関わっていただいた皆様、支えてくださった皆様に心より感謝します。

 新春の箱根路を駆け抜ける選手たちに暖かな応援を、テレビやラジオを通して届けて頂きますようよろしくお願いいたします。4年間ありがとうございました。