箱根駅伝

駅伝ひろば箱根駅伝を支える学生たちが書いてます

No.399

第22回「選手の想いをつなぐために」

渡邊 瑛心

駅伝ひろばをご覧のみなさんこんにちは。

 一般社団法人関東学生陸上競技連盟で常任幹事を務めております、國學院大學法学部法律学科政治専攻2年の渡邊瑛心と申します。

 大学では、法学および政治学に関する専門的知識の習得、価値観が多様化する現代社会において主体的に行動することを目標に日々学んでいます。

はじめまして。の駅伝ひろばから早1年、新たな100年のスタートを切り、東京2025世界陸上競技選手権大会の開催で、日本列島が陸上競技に沸いた2025年も12月に入り、残りわずかとなりました。私はこの2025年に学連幹事として様々な業務や、貴重な経験をさせていただきました。

1つ目は、秩父宮賜杯第57回全日本大学駅伝対校選手権大会関東学生陸上競技連盟推薦校選考会(以下、全日本大学駅伝選考会)の大会担当を務めたことです。

この競技会は、毎年11月に愛知県名古屋市から三重県伊勢市にかけて実施される、秩父宮賜杯全日本大学駅伝対校選手権大会(以下、全日本大学駅伝)の関東地区選考会として実施されている競技会です。10000m12名ずつ、4組に分かれてレースを行い、8名の合計タイムの上位校のみが、全日本大学駅伝に出場することができます。

毎年開催されているこの競技会ですが、今年度は例年から3つの大きな変更点がありました。①開催時期の変更、②競技開始時間の変更、③会場の変更です。

 例年6月中旬に実施されてきた全日本大学駅伝選考会ですが、今年度は524日に実施しました。今大会は、同じく5月に実施している本連盟主催大会であり、関東学連に加盟している大学が母校の誇りにかけて競う、関東学生陸上競技対校選手権大会と変わらない多くのお客様にご来場いただく大会となっており、今年度の会場となったレモンガススタジアム平塚でも、昨年の会場であった相模原ギオンスタジアムと変わらない、選手たちの伊勢路に懸ける熱い思いを多くの皆様にお届けできるよう準備をして参りました。大会当日を迎えるまで、準備してきた内容が振り出しに戻ってしまうことや、関東学連の主催大会として使用した例があまり無い会場で実施することから生まれる心配など多くの不安を抱えていました。そんな中でも尊敬する先輩方、信頼する同期とともに準備を重ね、無事に大会を終了することができました。大会当日は、生憎の雨模様となりましたが、足元の悪い中多くの方々にご来場いただき、配信でも多くの方にご覧いただけたこと、全日本大学駅伝選考会から出場権を獲得した2チームが112()に行われた全日本大学駅伝でシード権を獲得したことなど、とても嬉しく思っております。

 2つ目の大きな業務として、第77回丸亀国際ハーフマラソン・第108回日本陸上競技選手権大会クロスカントリー競走・第49回全日本競歩能美大会の選手派遣を行いました。

 男子長距離選手だけではなく、女子長距離選手、男女競歩選手と多くの大学・分野の選手を選考し、大会事務局の方との調整等を行い、無事に大会を見届けることができました。大学生だけではなく、実業団選手も多く出場する大会で、懸命に自分自身の力を振り絞り、少しでも上位を目指す姿に心惹きつけられました。それと同時に、このように自分の力を最大限発揮するため、日々努力している選手たちに最大限の力を発揮してもらえるような準備をすることが私たちの役目であると再認識いたしました。このことは、普段本連盟主催大会でアナウンスを担当している私に大きなヒントをくれました。

 3つ目の大きな業務として、第36回関東学生新人陸上競技選手権大会兼関東学生リレー競技会のEP(イベントプレゼンテーション)を担当いたしました。

 競技会を観戦している方が競技会を楽しめることはもちろん、選手がより良いパフォーマンスを発揮できるように、映像・アナウンス等で盛り上げる演出を考えました。具体的には、リレーや、フィールド競技においての紹介方法の変更、大会全体の配信を実施しました。この大会での取り組みの中で、自分の頭の中で想像していた動きと全く違う画になってしまったことや、競技進行が遅れてしまうという事態に対しての対応など、自分自身の実力不足により、多くの方々にご迷惑をおかけしてしまいました。しかし、私と同じ大学の友人が「気分を高められ、最高のパフォーマンスを発揮できた」という声をくれたことや、他大学のフィールド競技に取り組む友人たちから、「注目してもらえる機会があって嬉しかった」と声をかけてくれたことは、とても嬉しかったことを今でも鮮明に覚えています。今後も、自分の力を最大限発揮するため、日々努力している選手たちに最大限の力を発揮してもらえるよう日々業務に取り組んでいきます。

 箱根駅伝では、小田原中継所を担当する予定です。箱根駅伝は出走する選手の想いはもちろん、出走が叶わなかった選手、マネージャー、チームスタッフ、応援団、他にも多くの方の想いをたすきに込めて行われます。また、補助員や地域の方など多くの方の協力があるからこそ開催できているということを忘れず、すべての方にとって素晴らしい大会となるよう、誠心誠意業務に取り組んでまいります。大会当日は温かいご声援をどうぞよろしくお願いいたします。

 さて、次回以降は学連幹事として最後の箱根駅伝を迎える、4年生にたすきを継ぎます。

 4年生のトップバッターは椿さんです。お話する度に自然と私の表情を笑顔にしてくれる椿さんの、大会前日準備等でいつも積極的に動いてくださる姿はとても尊敬しています。次回以降の駅伝ひろばにもぜひご期待ください。

 最後までお読みいただきありがとうございました。