駅伝ひろば箱根駅伝を支える学生たちが書いてます

No.299

第34回「別れと出発」

伊藤 駿汰

 駅伝ひろばをご覧の皆様、お久しぶりです。

 関東学生陸上競技連盟で幹事を務めております、駒澤大学経営学部経営学科2年の伊藤駿汰と申します。年が明けたと思えば、気づけばもう12月。駅伝シーズンとなりました。今年度は様々な選手をはじめ関係者と交流を深め友人が増えるなど、大変有意義で激動の1年でした。

 箱根駅伝とは離れますが、私は日頃の競技会では混成競技係を担当しております。男子は 10種目、女子は7種目を2日間かけて行う非常にハードな種目ではありますが種目ごとに変わる自身のコンディションと向き合いながらベストを尽くし、男子では9種目を終えて疲労がたまる中、最終種目1500mを駆け抜け、フィニッシュ後、互いをたたえあう姿は見たものを必ず虜にする魅力があります。長距離を専門とする選手と投てきを専門にする選手では筋肉量など体格に大きな違いがありますが、その2つを両立しトレーニングを 重ね、ひとつの身体で自己ベストに挑み続けることは、想像するだけでも大きな苦悩が伴うと思います。陸上競技未経験の私は高校までは剣道に明け暮れ、最近は実業団の選手がいる大会に出場し結果を出す厳しさを実感する機会もありました。僭越ながら私がアスリートであった期間があった分、選手に対して思い入れが強く混成競技係の準備には万全を期してきました。そういった想いが選手にも伝わったのか「伊藤さんが混成競技係の時は安心できて記録が出る気がする」と言っていただくこともできました。とても幸せで充実した1年でした。

 箱根駅伝当日は、各選手が様々な思いをかけて繋いだたすきを迎えるスタート・フィニッシュを担当する予定です。始まりをつくれば終わりがあるように、今大会にて引退される選手も多くいるかと思います。選手が積み上げてきた努力をしっかりと受け止め、関わってきた皆様に走りで応え感謝を伝えられる万全な環境を提供できるよう、残り少ない時間、最善を尽くして準備してまいります。

 今大会も選手の激闘に大いに期待を寄せて応援のほどよろしくお願いいたします。

 最後までお読みいただきありがとうございました。