駅伝ひろば箱根駅伝を支える学生たちが書いてます

No.237

第7回「見えない絆」

長谷部 実紀

 駅伝ひろばをご覧の皆さま、はじめまして。関東学生陸上競技連盟で幹事を務めております、駒澤大学法学部政治学科3年長谷部実紀と申します。

 私は1年生より、学連幹事として活動をさせていただき、大学生活も学連幹事としても3年目を迎えました。しかし、これまでの3年間は、決して充実したものではありませんでした。先のコロナ禍の影響により、なかなか思うような生活を送ることが出来きませんでした。けれど、そのような中を思い返して、ふと頭に浮かぶのは、日々の学連活動を共に過ごした同期のことです。同期とは、大学の友達よりも長い時間を過ごしてきました。目まぐるしい日々に一喜一憂しながら、乗り越えてきました。たった3年間ではありますが、思い出せばきりがないほどに、同期とは沢山の思い出が溢れています。そんな同期とはこの学連幹事として出会えたからこそ、ここまでの仲になれたのではないかと感じています。お互いに目指す目標があり、そのために努力をし、困難を一緒に乗り越えてきたからこそ、決して目には見えない固い絆が生まれたのではないかと私は感じています。

 そして、同様に箱根駅伝でも各チームに見えない絆があります。その見えない絆こそ長年箱根駅伝が多くの人を魅了するひとつの理由ではないかと思います。「今まで支えてくれた人、応援してくれた人に走りで恩返しをしたい」という選手と応援する方との絆。「伝統のあるたすきを仲間のために最後までつなぎきりたい」という選手や監督との絆。こうした目には見えない様々な絆が見ている人の心を自然と動かすのではないでしょうか。実際に私もこの2年間、間近で選手や監督、沿道やテレビで応援してくださる方々の姿を見て、決して目には見えない絆に心を動かされました。その絆はきっとテレビやラジオ通してでも必ず皆様のもとに届けられると思います。箱根駅伝を応援してくださる皆様の心を動かすことが出来るような大会を、同期をはじめとした大会に関わってくださる全ての方々と作り上げていきます。

 箱根駅伝当日、私は箱根駅伝の醍醐味とも言われる山へ挑む区間となる小田原中継所を担当する予定です。テレビやラジオを通してチームの絆への温かいご声援を、よろしくお願い致します。