駅伝ひろば箱根駅伝を支える学生たちが書いてます

No.377

第35回「最後の1年に向けて」

次呂久 直子

 駅伝ひろばをご覧の皆さま、こんにちは。

 一般社団法人関東学生陸上競技連盟で幹事長を務めております、東海大学体育学部スポーツ・レジャーマネジメント学科3年の次呂久直子と申します。

 第101回大会が閉幕して早数週間、余韻に浸るのも束の間、箱根駅伝関連の業務や会議なども先週実施した実行委員会議をもって一区切りとなり、私たち学連幹事は既に次の競技会、そして第102回箱根駅伝へ向けて走り出しております。

 皆さんにとって今回はどんな箱根駅伝だったでしょうか。今大会も皆さまにとってそれぞれの心に残る箱根駅伝になっていれば幸いです。

 さて、私は今年度、3年生でありながら幹事長を務めさせていただきました。異例のことではありましたが、私が決心できずに悩んでいる間にも、競技会は近づいてくるし、選手たちは競技会に向けて努力をしていることを考えたら、「やるしかない」という思いで走り出しました。いざ走り出してみると、過去2年の私の経験は何も役に立たないくらい、何をやるにも、何を聞かれても、何のことを言っているのか、どこの話をしているのか、、、分からないことばかりでした。自分でやると決めたのに、昨年まで見ていた先輩方のようにスムーズに物事を進めることができず、本当に私が幹事長で良かったのだろうか、私には向いていないのではないだろうかと、自身の不甲斐なさに苦しむことも多く、悔しい思いや辛い思いをすることの方が多い1年でした。

 一方で、多くの出会いがあり、色々な方に支えていただきながら、たくさん貴重な経験をさせていただき、とても充実していた1年でもありました。箱根駅伝をはじめ各主催競技会を開催するにあたり、お世話になる皆さまに直接ご挨拶させていただく機会も多く、その度に応援の言葉をたくさんかけていただきました。応援してくださる方、支えてくださる方のおかげで私たちは競技会を運営させていただけていることを、身をもって改めて実感することができました。

 そして、箱根駅伝の準備にあたる中で、箱根駅伝が持つ影響力や規模の大きさにプレッシャーを感じ、重圧に押しつぶされそうになること、壁にぶつかり立ち止まりそうになること、時には逃げ出したくなることも多々ありました。それでも私がこの1年走り続けられたのは、その度に一緒に頭を抱えて悩んでくれて、一緒に打開策を考えてくれて、横に並んで前を向いて一緒に歩んでくれた、偉大な4年生の先輩方6人がいたからです。1年生の時からたくさん仲良くしていただき、事務所でも他愛ない会話で盛り上がったり、楽しい思い出がたくさんあります。この1年は、頼りすぎてしまった部分や、後輩が幹事長ということで気を遣わせてしまった部分もあったかと思いますが、それでもこんな私のことをたくさん褒めてくれて、たくさん認めてくれて、精神的にもたくさん支えていただきました。本当に、この4年生と一緒だったからこそ乗り越えられた1年だと思っています。この場をお借りして改めて感謝を伝えます。『本当にありがとうございました。』

 4年生が引退して、私たちがいよいよ最上級生となり、学連幹事として活動できる期間、そして私が愛してやまない同期12人と一緒に活動できる期間も1年を切ってしまったと思うと、驚きとともに寂しい気持ちでいっぱいです。すべてのことに"最後の"がつく1年、「来年はこうしよう」「また来年」「また次」がない1年。来年の13日に悔いなくやり切って引退できるように、この恵まれた環境で、ここでしかできない経験を楽しみたいと思います。

 光栄なことに、私は来年度も幹事長を務めさせていただく予定となっております。2年間幹事長を務めさせていただける貴重な機会を無駄にせず、加盟校の選手やスタッフのために、競技会を楽しみにしていただいている皆さんのために、そして学連幹事の後輩たちのためにも、今年度の反省を活かして、前年の運用を踏襲するだけでなく、改善出来るところは改善し、よりよい競技会を作り上げられたらと思います。

 最後までお読みいただきありがとうございました。

 これからも引き続き、箱根駅伝を、関東学連を、どうぞよろしくお願いいたします。

 ぜひ、来年の12日・3日も楽しみにお待ちください。