駅伝ひろば箱根駅伝を支える学生たちが書いてます

No.352

第10回「それぞれの立場」

椿 杏桜

 駅伝ひろばをご覧の皆様、こんにちは!

 一般社団法人関東学生陸上競技連盟で常任幹事を務めております、帝京大学文学部社会学科3年の椿杏桜(つばきあこ)と申します。

 大学では、メディア社会学・戦争社会学そして博物館学を中心に学んでおります。

 映像作品を撮る実習では、大学構内のゴミ箱をテーマに撮影を行いました。普段何気なく過ごしている場所でも切り取り方次第で見え方が全く異なることから、どのような立場・視点で語られているのか・報じられているのか注意深く考えることを忘れてはならないと感じたことが印象に残っています。

 時間をかけて学連幹事内で検討して制作した第100回箱根駅伝記念品。送付作業も含め長らく務めた業務も終え、気付けば101回大会も目前と昨年以上に時の流れの早さを感じております。

 第100回箱根駅伝の記念事業では、記念品制作の他に今年の3月に祝賀会を実施しました。祝賀会には、大会の開催にご尽力いただいている方々や、箱根駅伝の開催に携わっていらした歴代の学連幹事OBOGの方など、およそ400名が集まりました。大きな会場が人でいっぱいになる様子を見て、多くの方のお力添えによって箱根駅伝の開催・運営がなされていることを改めて感じました。また、子供から年配の方々まで幅広い年代の方が来場されている姿から箱根駅伝は多くの方に愛されている競技会であることも実感することができました。

 祝賀会内の催しの1つとして行った、学生企画に携わりました。企画であるトークショーでは「箱根駅伝から世界へ」をテーマに、箱根駅伝にとどまることなく世界でも活躍された選手を中心に多くの選手およびその指導者に出演のご依頼をさせていただきました。そして原晋青学大監督、神野大地さん(青学大OBM&Aベストパートナーズ監督)、大後栄治神奈川大学総監督、鈴木健吾さん(神奈川大OB・富士通)にご登壇いただくことができました。会場内にいる全員が楽しめるように、人々の印象に残っているであろう箱根駅伝の区間新記録やマラソンの日本新記録を更新したことがある方を選出いたしました。出走当時のことや今後の箱根駅伝についてお話いただき、トークショーを聞いた人1人ひとりが、箱根駅伝のこれまでの道のりとこれから歩むイメージが掴めるものになりました。私自身、登壇者の選考にあたり、箱根駅伝出身のオリンピアンをリストアップしたことで、積み重ねてきた記憶と記録の重みを感じました。

 式典終了後、参加者に作成した記念品をお渡し、喜んでいる姿を見て胸が熱くなりました。

 箱根駅伝は幅広い年齢層の多くの方から愛されている競技会だからこそ、立場によって競技の見え方が少しずつ違うのではないでしょうか。選手やチームスタッフ、箱根駅伝を楽しみにしている全ての方のために、未熟な私のことを見捨てることなく、たくさん助けてくれた同期をはじめ先輩方、頼もしい後輩、そして箱根駅伝の開催に向けてご尽力いただいている方々への感謝を忘れずに、最善を尽くして参ります。

 101回の歴史に新たな1ページを加える選手たちに温かい応援・サポートをどうぞよろしくお願いいたします。

 最後までお読みいただきありがとうございました。