駅伝ひろば箱根駅伝を支える学生たちが書いてます

No.338

第33回「学連幹事として最後の箱根駅伝を前に思うこと」

三瓶 素乃

 駅伝ひろばをご覧の皆さん、こんにちは。関東学生陸上競技連盟で常任幹事を務めております、東京都立大学4年の三瓶素乃です。

 早いもので、新型コロナウイルス感染症の感染拡大とともに始まった私の大学生活も残り約3か月、学連幹事としての生活。午前中は大学で授業を受け、午後は事務所で業務、帰り道には同期と歩きながら学連について語り合う。そんな当たり前の日々の終わりが近いことに寂しさを感じています。

 私事ですが、先月行われた全日本大学駅伝を現地で観戦してきました。スタートをテレビでホテルから見届けた後、3区・5区・7区・フィニッシュと電車を利用して追いかけました。電車内では、多くの人が携帯電話で中継を観ていて、順位が変動すると車内がざわつきました。沿道では、周りのファンの方、地元の方と一緒に選手がやってくるのをワクワクしながら待ちました。

 私は、箱根駅伝でスタート・フィニッシュを1年生の頃から3回担当してきました。しかし、応援をお控えいただいたり、立ち入れる場所を制限させていただいたりしていたため、ファンの皆さんの熱気を直接感じることは難しい状況でした。そのため、実際に現地で駅伝を観戦してみて、多くの人が楽しみにしてくださっているのだと初めて実感することができました。大学駅伝に携わる者として、非常に嬉しく思うと同時に、注目度の高さをひしひしと感じ、身が引き締まる思いです。

 さて、今大会で箱根駅伝は100回を迎えます。本連盟では、記念事業を進めてまいりました。私は4月と8月にそれぞれ、駅伝発祥の地・京都と箱根駅伝を創設した金栗四三先生の出身地・熊本で開催した記念シンポジウムを担当しました。下調べをしたり、出演者の皆さまのお話を伺ったりしたことを通じて、箱根駅伝は、箱根駅伝を愛する多くの方々の知恵と努力と情熱の積み重ねで成り立っていると強く感じています。100回は節目ですが、今までの99回と同じように、これからの箱根駅伝の蓄えとなる大切な1回です。100回大会に出場する選手のために、101回以降の箱根駅伝のために、スタートの号砲がなるまで準備を重ねてまいります。

 最後になりますが、大好きな陸上競技に、箱根駅伝に携わることができた4年間はとても楽しく、夢のようでした。一ファンとして、箱根駅伝が今後も皆さまに愛される大会であり続けることを願います。 

 100回目の箱根路を駆け抜ける選手に、これからの箱根路を駆ける選手に、温かい応援をよろしくお願いいたします。