駅伝ひろば箱根駅伝を支える学生たちが書いてます

No.258

第28回「新たな陸上競技への関わり方」

児玉 怜奈

 駅伝ひろばをご覧の皆様、初めまして!関東学生陸上競技連盟で常任幹事を務めております、青山学院大学2年の児玉怜奈と申します。

 私の出身は福井県であり、大学進学をきっかけに東京に引っ越してきました。福井県は男子100mにおける日本人初の9秒台や男子走幅跳の現日本記録が出た土地であり、個人的には陸上競技の聖地だと思っております。

 私は、中学校から高校まで陸上競技部に所属しており、短距離から中距離まで、様々な種目に挑戦してきました。それだけでなく、私が所属していた陸上競技部では長距離部員が少なかったため、秋には駅伝にも参加しました。様々な種目に触れたことで、色々な角度から陸上競技を見ることができ、その奥深さにみるみるうちに惹かれていきました。私は決して優秀な成績を収められるような選手ではありませんでしたが、それでも陸上競技が大好きでした。

 私が関東学連で学連幹事として活動しようと心に決めたのは、高校3年生の秋ごろ、周囲が既に進路を決め、志望校合格のために本格的に志望校の過去問を解き始めた時期でした。自分の本当にしたいことは何なのか、見つめなおした際に出た答えは、「大学生になっても陸上競技に関わり続ける」というものでした。しかし、競技レベルが高くなかった私にとって、選手として競技を続けるということはハードルが高かったため、選手として関わるのは高校までにしようと決めていました。そこで辿り着いたのは、運営側として陸上競技に関わることのできる「関東学連の学連幹事」でした。箱根駅伝はもちろんのこと、テレビで関東インカレを見た時には、「こんなに大きな大会を学生主体でやっているのか」と非常に驚いたのを覚えています。大学生という限られた時間の中で、運営側として陸上競技に関わることができるということは、私にとって、とても魅力的なものでした。

 両親や当時の担任の先生、陸上競技部の顧問の先生にも相談し、関東学連に加盟している大学に進学することを決意しました。あの時、学連幹事として活動することを決意し、本当によかったと今でも思います。日々の業務や大会運営には常に大きな責任が伴うため、楽しいことばかりではありませんが、陸上競技が大好きな私にとって、常に陸上競技に関わっていられる学連幹事の活動は、本当に幸せな空間です。運営側という新たな視点から陸上競技を見ることにより、新たな魅力にも沢山気付くことができました。

 活動や大会運営を行う中で、私たち運営側だけでは、陸上競技は成り立たないということを日々実感しております。大会に出場する選手がいて、その選手を支える方々がいて、大会運営に協力してくださる方々がいて、応援してくださる陸上競技ファンの皆様がいてはじめて、陸上競技は成り立ちます。多くの方々のご理解やご協力の上で、私たちは大会を運営することができています。

 選手たちの頑張りを間近に見ることができないという現状にもどかしさを感じている方も多くいらっしゃるかと思いますが、97回続いてきた箱根駅伝をこれから先も続けていくためにも、今大会も、テレビやラジオの前から熱い声援を送っていただきますよう、よろしくお願いいたします。