駅伝ひろば箱根駅伝を支える学生たちが書いてます

No.19

学連選抜の戦いの裏側ー第85回大会学生スタッフ自己紹介第4弾(その2)

佐藤 信輝

 前回に引き続きまして、神奈川大学の佐藤信輝が学連日記を担当します。今回は、皆様に「学連選抜」というドラマを紹介したいと思います。

 今年の第84回大会では関東学連選抜チームのマネージャーを務めました。学連選抜は4位に入るという大健闘を見せましたが、その舞台裏を皆さんにお伝えしたいと思います!

選抜チームの概要はこの前の日記を見てもらえばお分かりになるかと思います。

http://www.hakone-ekiden.jp/gakuren/g
akuren_detail.php?gakuID=20
http://www.hakone-ekiden.jp/gakuren/g
akuren_detail.php?gakuID=24

 ここでは、予選会〜本選当日まで、選手・マネージャーはどのような行動を取るのか、そのミニレポートをお送りします。

予選会終了(10月)

 ここで学連選抜の選手達が選出されます。チームとして本選に出場できなかった悔しさをグッとこらえ、選手達は選抜チームとして気持ちを切り替えます。第1回の練習会において初顔合わせ。これからは選抜チームとして箱根を目指します。マネージャーとしては、選手一覧をプレスに発表したり、報道各社への対応など、少しでも全国のみなさんへ学連選抜のことを知ってもらうのが仕事の中心になります。

合宿、1万メートル競技会への参加で結束力を強化(11月〜12月前半)

 監督・コーチと相談して合宿や練習会のスケジュールを組み立て、準備します。前回は千葉県富津市で2泊3日の合宿を行い、練習会も3回実施しました。また実践練習として、選手達は本連盟主催の1万メートル競技会へ参加するのですが、この頃から選手達はお互いをライバルとして意識し始めます。マネージャーとしては、合宿・練習会の手配、チームエントリーの準備、本戦での宿の手配、各大学の応援団への連絡、報道各社からの取材の仲介などその仕事は多岐に渡ります。だんだん忙しくなってくると同時に、心から「勝ってほしい」という想いが強くなってきます。

本番直前(12月後半)

 中継所での動き方をシュミレーションします。中継所での付添い、給水ポイントにいる補助員、監督が乗車する運営管理車での過ごし方など、その内容は非常に詳細です。マネージャーとしてはここが頑張りどころ。抜け落ちていることがないかを入念にチェックします。

いよいよ本番(1月2日、3日)

 1区の選手は3時に起床。入念なウォーミングアップが始まります。まだまだ外は真っ暗ですが、徐々に緊張感が増してきます。マネージャーは1区の選手に声を掛けた後、スタート1時間前の区間変更用紙を提出し、選手の後ろを走る運営管理車に乗り込みます。運営管理車では監督がスピーカーで指示を送り、マネージャーは選手のタイムを正確に監督に報告します。また、選手の状況を見つつ給水が必要かどうかを見極めたり、前や後との秒差を監督に報告するのも仕事です。

ゴール、そして最終ミーティング

 アンカーが大手町のゴールテープを切った瞬間、選抜チームの箱根駅伝が終わります。最後のミーティングはチームで集まる最後の瞬間です。監督・コーチ、キャプテン、マネージャーから最後の一言があり、今までのチームとしての行動が走馬燈のように駆けめぐる、非常に感動する瞬間です。そして選手達は、この経験を糧に来年の大会に向かいます。

 写真を見ると、徐々に笑顔が増え、結束力が強くなっているのが分かります。チームとして一丸となって箱根に臨めたことが表れています。

 簡単ですが、以上が第84回箱根駅伝 関東学連選抜チームのミニレポートです。このレポートを見て、少しでも学連選抜の印象は変わったでしょうか?学連選抜と聞くと、「寄せ集めチーム」とか「チームとして出るわけじゃないからつまらない」という声が聞かれます。しかし、彼らとて他大学と同じチームです。箱根を自分のチームで走ることが出来なかった悔しさをバネに、彼らは今年も箱根を走ります。

 テレビで応援するみなさん、沿道でご覧になるみなさん、少しでも結構ですので学連選抜チームに注目していただければと思います。
急造チームではありますが、箱根出場校に一矢報いてやるんだ!という強い意志は、どのチームよりも強いはずです。だからこそ今年のようなドラマが生まれます。

 一度は夢破れたランナーたちが集う「関東学連選抜チーム」を今年も是非応援してください!!

過去最高の4位!過去最高のチーム!

皆で乗り切った富津合宿

初顔合わせで緊張・・・