箱根駅伝

駅伝ひろば箱根駅伝を支える学生たちが書いてます

No.380

第3回「学連幹事って何しているの?」

桑原 悠真

 駅伝ひろばをご覧の皆様、こんにちは。

 一般社団法人関東学生陸上競技連盟で常任幹事を務めております、東京学芸大学3年の桑原悠真と申します。

 私は、関東学連からの派遣幹事として、公益社団法人日本学生陸上競技連合の副幹事長として活動しております。そんな中で、大学の同期などから、「学連幹事ってどんな活動をしているの?」聞かれることがあります。そこで今回は、学連幹事の活動について、私が担当している業務だけでも紹介したいと思います。

 私は上述の通り日本学連で活動しています。日本学連は関東学連を含め、北海道〜九州まで各地区の学生陸上を統括する8つの学連で構成されています。私はその8つの地区学連やその加盟校が開催する公認競技会の管理を担当しています。公認競技会とは、日本陸上競技連盟(以下、日本陸連)に認められた競技会のことであり、日本陸連が定めている競技規則に則って開催することで、選手たちの記録が日本陸連に公認される仕組みになっています。そして、日本学連は日本陸連の協力団体として、学連と加盟校が主催する公認競技会を管理しています。

 公認競技会の開催には、①事前の開催申請→②競技規則に則った競技会の開催→③記録公認申請という流れが定められています。例えば、加盟校が「◯◯大学競技会」という競技会を開催する場合、事前に加盟校→所属地区学連→日本学連→日本陸連という順で、①の開催申請を行うことが決められており、私は地区学連から提出された開催申請を最終確認し、日本陸連に申請しています。そして、日本陸連への開催申請が承認されると、日本学連HPに公認競技会として掲載し、加盟校は競技会を開催することができます。競技会終了後は、所定の書式に結果の集約を行い、日本学連と所属地区学連へリザルトを送付することで、記録の最終確認を行います。その後、日本学連から日本陸連へ記録公認申請を行い、そこで初めてその競技会の記録が公認記録として認められることになっています。

 この一連の流れの中で特に注意しなければならないのが、①の開催申請です。必ず事前に開催申請することがルールとなっており、申請を忘れることや、競技会開催後に事後申請をすることは認められず、その競技会は公認競技会として承認されません。しかし、私ひとりで1日にいくつも開催される全国の競技会を管理することは難しいため、各地区学連の担当者とも連携を取ったり、定期的に注意喚起を行ったりしながら、事後申請が発生しないように努めています。

 また、私がもうひとつ担当している主な業務が、印刷物の作成です。日本学連が定期発刊している会報と陸上競技研究の取りまとめや、日本学連が主催する日本インカレ等の大会プログラム・ポスター・チケット、会場管理のために選手・関係者に配布するIDカードの作成を担当しています。大会プログラムやチケットは、大会が終わってからも選手や観客の皆様の手元に残る思い出のものとなるため、印象に残るデザインを目指しながら、デザイン会社・印刷会社の方とやり取りを重ねて制作しています。また、IDカードは安全な大会運営と会場管理のために、パッと見て識別しやすい工夫を取り入れています。

 そしてこの他にも、審判員の派遣依頼や、会場の入場規制の考案などを担当し、学連幹事の仲間と助け合いながら学連活動に励んでいます。

 さて、第102回を迎える箱根駅伝に向けて、学連幹事も着々と準備を進めております。今年度もご支援・ご協力をいただく関係各所の皆様に感謝するとともに、今回も皆様にとって印象に残る大会となるように精一杯取り組んでまいります。新春の箱根路を彩る選手たちに熱い声援をよろしくお願いいたします!

 次回は、物品管理や登録管理、そして大会では招集所まわりを担当している同期の安野さんにたすきを繋ぎます!私と同じくプロ野球観戦が好きで、贔屓球団も同じという学連内では数少ない同志です。ぜひご覧ください!