駅伝ひろば箱根駅伝を支える学生たちが書いてます

No.314

第9回「新たな挑戦」

村上 奈穂

 駅伝ひろばをご覧の皆さん、はじめまして!関東学生陸上競技連盟で幹事を務めております、明治大学文学部史学地理学科日本史学専攻1年の村上奈穂と申します。今年の4月に学連幹事となってから、もう半年が過ぎようとしていることに驚きを覚えると共に、学びの多い充実した日々を送れていることに喜びを感じております。

 私は過去に空手、新体操、水泳、スカッシュを習っており、本格的な陸上競技の経験は一度もありません。小学校・中学校・高校で吹奏楽部に所属し、休み時間は校庭で遊ぶことよりも教室で本や楽譜を読むことを好んでいました。体育の授業と、遅刻を避けるために通学路を全力疾走することくらいしか走ることとは縁がありませんでしたが、高校1年生の時に『風が強く吹いている』という箱根駅伝出場を目指す大学生たちを題材にした小説を読んだことで、陸上競技に興味を持ち始めました。それまで箱根駅伝を熱心に観ていたわけではありませんでしたが、登場人物たちの箱根駅伝にかける思いやチームのために走りに打ちこむ姿に感銘を受け、箱根駅伝の魅力にはまっていきました。

 大学では、登場人物たちのように何かの活動に打ち込めるものを見つけようと決めていました。大学受験を終えサークル・部活探しに勤しんでいたとき、同じ高校の友人から箱根駅伝の運営が学生主体で行われていることを教えてもらいました。日本人なら誰もが知っている程大きな大会が、大学生の手で運営されていたことに衝撃を受けました。以前から運営側の活動に興味があったこともあり、学連幹事の活動は私の憧れが全て詰まったものだと感じ、学連幹事になることを決心しました。

 現在、私は関東学連から派遣され、全国の地区学連を統括する日本学生陸上競技連合という組織で活動しております。覚悟していた以上に業務は大変ですが、毎日試行錯誤しながら業務に取り組んでおります。

 陸上競技の経験がなく、知識もまだまだ足りず、業務でもミスばかりしてしまい、この立場に適任なのだろうかと悩む事もあります。しかし日本学連の先輩方はもちろん、活動場所は離れていてもいつも気にかけてくれる関東学連の同期や地区学連の方々などたくさんの方に助けられ、実りの多い活動を行うことができています。日本学生陸上競技界を支えるに足る能力をつけられるよう、一層努力したいと思います。

 大会当日はスタート・フィニッシュを担当する予定です。100回大会という大きな節目のスタートという歴史的な瞬間に、学連幹事として立ち会えることを心の底から嬉しく思います。箱根駅伝を愛してくださる全ての方々への感謝の気持ちを忘れずに、精一杯大会業務に励んで参ります。新春の箱根路を駆け抜ける選手たちへの温かい応援の程よろしくお願いいたします。

 最後までお読みいただきありがとうございました。