駅伝ひろば箱根駅伝を支える学生たちが書いてます

No.321

第16回「する・みる・ささえる」

大谷 晴海

 駅伝ひろばをご覧のみなさま、こんにちは。関東学生陸上競技連盟で幹事を務めております、順天堂大学スポーツ健康科学部2年の大谷晴海と申します。

 早いもので、「はじめまして!」の駅伝ひろばを書いてから1年が過ぎ、今年もこの時期がやってまいりました。

 「あれ?昨年とタイトルが同じでは?」と思われた方、その通りです。駅伝ひろばを熟読されているコアな東京箱根間往復大学駅伝競走(以下、箱根駅伝)ファンの方とお見受けいたします。

 私は4年間を通して、スポーツ基本法に基づき文部科学省が策定した、スポーツ基本計画の基本方針である、この「する・みる・ささえる」ということを念頭に置き、駅伝ひろばを書いていこうと思っております。

 2022年、第3期スポーツ基本計画で、この「する・みる・ささえる」に、新たに1. スポーツを「つくる/はぐくむ」、2. スポーツで「あつまり、ともに、つながる」、3. スポーツに「誰もがアクセスできる」という3つの視点が必要であると打ち出されました。

 私はまず、ひとつめのスポーツを「つくる/はぐくむ」という視点に着目いたしました。これは「社会の変化や状況に応じて、既存の仕組みにとらわれずに柔軟に見直し・改善し、最適な手法・ルールを考え、作り出す」というものです。

 まさに、日頃私たちが取り組んできたことではないでしょうか。新型コロナウイルス感染症の感染が拡大する中で、どのように大会運営をしたらよいのか、どうしたら選手のみなさんにとって公平でよりよい大会となるのか、常に試行錯誤してまいりました。

 そして、さらに私たちは、次の箱根駅伝を第100回の記念大会にふさわしいものとするべく、何年も前から何度も何度も会議を重ね準備を進めてきました。

 「つくる/はぐくむ」という視点において、箱根駅伝はまさに、先人が作り育んだ伝統と誇りを未来へ繋ぐ、という重要な役割を担っているのです。

 大学構内で「お疲れさまです。がんばってください!」と挨拶をした時、「任せとけ!」とグッドマークで応えてくれた本学駅伝前主将。その言葉通り、見事区間賞を獲得する素晴らしい走りを見せてくれました。数々の苦難を乗り越え、計り知れないプレッシャーのなか、後輩たちに想いを走りで伝えるその姿に、私は胸が熱くなりました。

 学連幹事の活動をしていくなかで、日々さまざまな困難に直面します。挫けそうになることも多々あります。しかし、前回大会を終え引退した前主将から「いつも俺らのためにありがとう!」と言われたときは、「あぁ、学連幹事をやっていてよかった」と、心から思いました。

 私は、今大会も小田原中継所を担当する予定です。新型コロナウイルス感染症予防の規制が緩和され、各地でさまざまな応援が見られることでしょう。

 選手のみなさんがキラキラした笑顔で第100回の記念大会を終えられますよう、アスリートファーストで臨みます。よろしくお願いいたします。

 最後までお読みいただきましてありがとうございました。