駅伝ひろば箱根駅伝を支える学生たちが書いてます

No.262

第32回「私にとっての箱根駅伝」

福田 優依

 駅伝ひろばをご覧の皆様、はじめまして。関東学生陸上競技連盟で常任幹事を務めております、福田優依と申します。大学ではアジアの歴史について学んだり、大量の文献を読んだりしています。

 さて、皆さんにとっての箱根駅伝はどんな存在ですか?私は、物心ついた頃から現在まで茨城県に住んでいます。茨城県は関東地域に入りますが、箱根駅伝のコースを通りません。年明けに電車に乗って選手たちを応援しに行くには少し遠いので、大学に入るまで一度も生で箱根駅伝をみたことはありませんでした。私にとっての箱根駅伝は、年明けに家族とこたつの中で観戦する、テレビの中の「番組」でした。

 私は、テレビで見る箱根駅伝が大好きです。アナウンサーの実況や、間に入る「今昔物語」で知らなかった選手の背景を知ることができたり、テレビコマーシャルに感動したり…。私は駅伝に限らずスポーツ実況が好きで、大学に入ってからは「日本ハンドボールリーグ」のライブ配信(通称JHLtv)で実況をしています。実況をする時には選手の様子を言葉で伝えることはもちろん、下調べをして、いろいろな情報を集め、それを声に乗せて届けます。私自身は、情報を集め情景を言葉にしているうちに選手をさらに知り、感動し、よりそのスポーツが大好きになりました。箱根駅伝を実況するのはプロ中のプロで私にとっては雲の上の存在ですが、選手を鼓舞し、テレビの前の観客に状況を伝える素晴らしいアナウンサーの皆さんには、箱根駅伝に「愛」があると思います。

 そんなテレビっ子の私は、関東学連の中では報道に関する業務を担当しています。箱根  駅伝をはじめとする陸上競技を報道してくださる記者やカメラマンのコントロールや対応をします。もちろん私たちのように箱根駅伝を運営する者や、選手、チームスタッフは  箱根駅伝を愛していますが、私が普段お世話になっている報道関係者の皆さんも、箱根駅伝を愛しています。そんな方々が作り出した記事や写真、言葉を通した箱根駅伝は、生で見る箱根駅伝とはまた違った良さが必ずあると思います。

 新型コロナウイルス感染症感染拡大の影響により、前回大会に続き、今大会においても、箱根駅伝ファンの皆さんにはラジオやテレビ、新聞などを通しての応援をお願いしています。生で観戦することにも良さがありますが、記者や実況アナウンサーなど、「箱根駅伝を愛している誰か」を通して伝わる箱根駅伝にもまた違う良さがあると思います。98回目の箱根駅伝もお楽しみください!