駅伝ひろば箱根駅伝を支える学生たちが書いてます

No.296

第31回「新たな視点」

雨宮 倫可

 駅伝ひろばをご覧の皆様、初めまして。

 関東学生陸上競技連盟で幹事を務めております、順天堂大学スポーツ健康科学部1年の雨宮倫可と申します。

 前回大会まで箱根駅伝をテレビで観戦していた私にとって、今回は運営する立場で迎えようとしていることが、今でも不思議でなりません。

 さて、学連幹事として活動するようになり早8か月が経とうとしていますが、私がこの8か月間とてもよく耳にした言葉があります。それは、

「学連って何?」

「学連幹事って何をしているの?」

という言葉です。私自身も、短距離を専門に10年間陸上競技を続け、関東インカレや箱根駅伝等の競技会にも幼い頃から足を運んでいましたが、それらを運営する学生の存在は知りませんでした。私が関東学連と出会ったのは昨年度の冬、大学でも選手として陸上競技を続けるか悩み、高校時代の恩師に相談した際に、学連幹事として活動することを勧めていただいたのがきっかけで、現在に至ります。陸上競技を「する」という視点のみで見てきた私にとって、大会を運営するということが新鮮であり、強く惹かれたのを覚えています。

 大会当日までに、大会を行うためのさまざまな準備を重ね、当日にも多くの方々のご協力を得て運営をさせていただく。これが学連幹事の行う業務でありますが、この活動があまり日の目を見ることはありません。しかし関東学連の活動を通して、私は選手であった頃には知らなかった裏側から見た陸上競技の複雑さや難しさ、そして楽しさを知り、より一層陸上競技に魅了されるようになりました。あの時、私と関東学連を出会わせてくださった恩師には、感謝の気持ちでいっぱいです。

 最近では、私は11月に行われた10000m記録挑戦競技会において、大会プログラムの作成を担当させていただきました。プログラムが校了し実物が手元に届くまでは、寝ても覚めてもプログラムのことを考え、自身の未熟さを感じる毎日でした。しかし、大会当日に観客の皆様がプログラム片手にレースをご覧いただいている姿を見て、言葉では言い表せない達成感と喜びで胸がいっぱいになりました。また、プログラムに記載されているたくさんの方々のお名前を見て、こんなにも多くの方々のご協力をいただいて大会運営をさせていただいているのだと、改めて実感し、成長も感じられた期間でした。 

 私は当日、鶴見中継所を担当する予定です。先輩方に助けていただいたり、同期から刺激を受けたりしながら日々準備をしております。箱根駅伝まであと数日となりましたが、鶴見中継所をより良いものにできるよう、より一層気を引き締めて業務を行なっていきます。

 大会当日には、新春の箱根路を駆け抜ける選手への応援を、どうぞよろしくお願いいたします。最後までお読みいただき、ありがとうございました。