駅伝ひろば箱根駅伝を支える学生たちが書いてます

No.325

第20回「経験を生かして」

前田 優花

 駅伝ひろばをご覧の皆様、こんにちは!関東学生陸上競技連盟で常任幹事を務めております、成城大学文芸学部マスコミュニケーション学科2年の前田優花と申します。表彰を担当し、2大会ぶりに実施された閉会式を無事に終えた第99回箱根駅伝から1年が経とうとしていることに驚きと同時に、気の引き締まる思いを感じている今日この頃です。

 さて、私は、317日~19日に国立競技場と日本大学陸上競技場を会場に行われた、2022年度関東学連春季オープン競技会の大会担当を務めました。大会担当として、先輩方に言われるがまま動いていた大学1年時とは異なり、やらなければいけないことを自ら見つけ、自分自身で判断し、決定しなければならなくなりました。7万人弱を動員することのできる国立競技場で3日間にわたり開催される大会を弱冠20歳の私が運営することができるのか不安だらけでのスタートでした。何度も国立競技場に出向き、「どうすれば選手の方々が良いパフォーマンスを発揮できるのか、観客の皆さんに競技会を楽しんでいただけるのか」を熟考しました。また、他地区学連や実業団に所属する選手、高校生の出場が可能になったことで、出場人数が増加し嬉しい反面、頭を悩ますことも増えました。競技日程の大幅な変更や団体待機場所の区画、規制は、前回大会と異なることばかりで多くの時間を費やしました。さらに、大会に必要な資機材の準備、協賛いただく企業や国立競技場とのやり取り、各業務担当の学連幹事との連携等、大会担当を務めなければ知り得ない多くの業務がありました。1日中事務所の椅子に座り、パソコンとにらめっこしていた日々も今では良い思い出です。生で観戦することのできなかった東京オリンピック・パラリンピックの会場で自分自身が大会を動かす立場となり、大会を開催できたことは一生の宝物となりました。

 私自身、2023年は大会担当以外にも多くの業務を担わせていただきました。競技会では、大会運営に必要不可欠な陸上競技協会の審判員の方や学生審判員・補助員の派遣、競技場内のアナウンスや競技会の進行、駅伝では表彰、全ての大会で規制も担当しました。業務の動き出しが少しでも遅れてしまえば、競技会本番に間に合わなかったり、各方面に迷惑をかけてしまったりと、自らの管理不足が競技会全体に影響を及ぼしてしまいます。このように、多くの業務を任せていただけることは嬉しいことである一方、多くの責任が伴い、一つひとつの業務により気を引き締め、丁寧に取り組まなければならず、精神的にも体力的にも充実した1年となりました。

 箱根駅伝当日は、スタート・フィニッシュ、表彰を担当する予定です。自らの業務に責任を持ち、第100回箱根駅伝の名に恥じぬよう、誠心誠意準備して参ります。選手にとっても、観客、視聴者の皆様にとっても記念すべき大会となりますように。大会当日は選手への温かい応援の程、どうぞよろしくお願いいたします。

 最後までお読みいただきありがとうございました。