駅伝ひろば箱根駅伝を支える学生たちが書いてます

No.234

第4回「支えられることへの喜び」

北嶋 悠希

 駅伝ひろばをご覧の皆さま、はじめまして。関東学生陸上競技連盟で常任幹事を務めております、東京学芸大学教育学部2年の北嶋悠希と申します。大学では統計やジェンダー論といった社会学をはじめ、初等・中等教育といった教育学について日々勉強しております。

 私と箱根駅伝を結び付けたのは父でした。毎年必ず12日、3日は箱根駅伝のテレビ中継を見ている父に影響され、記憶の残っている4歳の時点では既に多くの大学名、選手の名前、そして監督の名前まで憶えていたようです。その後も、箱根駅伝のテレビ中継に関する歴史や部の運営など、幅広く興味を持ち、最終的には主務に着目し憧れを抱いていました。最近ではテレビに加え、ラジオやSNSを使い多方面から観戦するまでになりました。後にも先にもこれ以上に熱中したものはありません。

 私は、中学から陸上競技を始め、高校でも迷わずに陸上競技部に入部したものの、入部直後に足の病気が発覚しました。退部か残留し補強を暫く続けるかという二択を迫られた際、ふと主務への憧れを思い出しました。思い出したと同時に「自分も箱根駅伝出場校レベルのサポートをしてみたい」という意欲に高校生ながら掻き立てられ、マネージャー転向を決心しました。転向後、マネージャーの仕事にのめり込んだ結果、半年経つ頃には選手から「ママ」と呼ばれだすなど、充実したマネージャー生活を送ることができました。

 箱根駅伝は駅伝という競技自体の楽しさを私に教えてくれただけでなく、選手を支えることの楽しさや喜びまで教えてくれ、またこうした魅力の詰まった箱根駅伝を私と結びつけてくれた父にも感謝しております。

 大学入学後は学生トレーナーとして大学の陸上競技部に所属していましたが、箱根駅伝への憧れを捨てきれず、1年生の冬に学連幹事として派遣していただくことを部にお願いさせていただいた次第です。学連幹事の活動は、これまでのマネージャーやトレーナーの経験とは異なる、全く新しい支え方ができるものでした。記録担当として、普段は大会のエントリーや番組編成の作成、記録証の発行などを行い、大会中は記録情報処理員として活動しております。チームスタッフと比べると、選手と直接関わる機会は少ないですが、支え方が異なるだけであり、微力ながら支えることができていることに日々喜びを感じています。

 箱根駅伝当日は戸塚中継所を担当する予定です。箱根駅伝に携わるのは初めてであり、今から緊張しておりますが、万全の状態で選手を迎えられるよう、全集中で取り組んで参ります。当日はテレビやラジオを通じ、選手への熱いご声援をよろしくお願いいたします。